一方、崎元仁との共作的な位置付けながらもLia単独の名義で売られた「Colors of Life」は名実ともに音楽CDとして売られている、言ってみれば「メジャー第一弾」なわけです。しかし、今振り返ってみるとレコード会社との専属契約などが存在しないように見えますし、単発の、「有名作家とのコラボゆえに出せたメジャー作」という側面が強かったのではないかと思います。その後にLia名義でメジャーから出ているものはいずれも「アニメ作品との」「MMOとの」「他のアーティストとの」コラボ作品であり、純粋な単体アーティストとしての作品がないことに気付きます。
こうして見ると、Liaさんの現状がよくわかるんですな。つまり、「メジャーデビューは果たしたものの、単体でメジャーリリースを継続できるルートは持っていないアーティスト」ってことだと思うんです。「prismatic」「Colors of Life」を数えれば実はソロ3作目のはずの今作が「待望の2枚目」とされているのも、メジャーリリース第一弾だった「Colors of Life」が実はイレギュラーであり、Liaさんの軸足が未だKEY SOUND LABEL等を初めとする「ソフト流通」の側にあることを、残念ながら裏付けているのだと言えます。